運動学習研究会の趣旨
以前から運動の学習に関して勉強会を開いていた数人が、日本体育学会の年次大会において、同好の志を集めて、1988年から3回の自主ワークショップを企画しました。そして、最後の3回目のワークショップの後で、継続的な研究会の必要性を感じていた数十名の仲間が集まり、運動学習研究会を旗揚げすることになりました。その会合での決定により、1991年5月12,13日に八王子の大学セミナーハウスで第1回の研究会がもたれ、運動学習研究会が正式に発足しました。
若手中心ですが、研究発表のやりっぱなしや建設的でない批判のための批判はしないことにしようという合意のもとで、十分時間をとった発表と討論を基本とし、発表後の建設的な批判とそれへの発表者の回答をワンセットとして記録に残すことを研究会の基本としました。ワープロ原稿と電子メイルがその記録を可能にしました。
1996年の第6回研究会までの記録は、寄稿者の原稿提出義務の遂行と事務能力のある一部の会員の努力で、欠号なく印刷されています。今年の最新の研究会の記録も、11月下旬の日本スポーツ心理学会までには、印刷される予定です。
このような努力にもかかわらず、全体としての研究の停滞への各研究者の不満は残っていました。そこで、研究会として日本の運動学習研究全体のレベルをあげるべく、日常的な共同研究活動を企画することになりました。それが、有志メンバーのみによる「電網抄読会/研究会」です。最新の運動学習研究論文を紹介しあって議論しようというのがこの会の趣旨です。
これは、現在(1997年10月)始まったばかりですので、どのような運営になるのか、そもそも成功するのかも未知数ですが、大学院在学中の若手のパワーを頼りに何とか成功させたいと思っています。著作権の問題もあり、勉強してお互いに情報を提供し合う者だけの非公開の「電網抄読会/研究会」になるのではないかと思っています。
この研究会は日本体育学会の集まりから発足した経緯もあり、大学の保健体育(教養と専門)を担当する教官とそれらが所属する大学の院生を主な会員としていますが、インターネットが普及する前の一時期、PC-VANの心理に関する掲示板を使ってやりとりをしていたことがあった関係で、心理学の分野の研究者も何人か参加しています。
最近はインターネットのメイリングリストを用いたやりとりに終始していますので、外部からの新規参加者が途絶えています。運動学習という分野は学際領域であり、会の発足当時から、INTERDISCIPLINARYな会にしたいという意向が多くの会員にありました。したがって、このホームページを見た異分野の方々が、興味を持って参加されることを強く希望しています。
なお、この会は会則も持たず、会費が2000円なのと、発足時に司会をした私が世話人(その後なにも決めていませんので、多分、今も私が世話人だと思います)であるほかは何の規則もありません。入会金もなく退会も自由ですので、是非一度、会をのぞいてみて下さい。
弘前大学教育学部 麓 信義(運動・スポーツ心理学専攻)
fumoto@fed.hirosaki-u.ac.jp (Tel 0172-39-3391)
麓先生から世話人を引き継いで2年目でしょうか.何も書き換えなかったこの「趣旨」ですが,やはり現在もこの「趣旨」は生きていると思います.ただ,現在(2011年12月8日)は,会費を徴収しておりません.
山本裕二(名古屋大学)
1997年に研究会に初参加させていただいてから、はや四半世紀、お世話になってきた研究会です。2019年8月に、龍谷大学で研究会が開催された際に、山本先生から世話人を引き継がせていただくことになってから、丸3年が経とうとしています。この3年間で何も書き換えなかった上記「趣旨」、やはり現在もこの「趣旨」は生きていると思っています。
平川武仁(大阪体育大学)
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